カエルの飼育で使える観葉植物のおすすめと選び方完全ガイド

初めてカエルを飼育する際、「どの観葉植物なら安全だろうか?」

「すぐに枯れてしまわないか?」

「どうすれば自然でおしゃれなレイアウトになるのか?」

といった疑問や不安は尽きません。

カエルにとって快適な環境は、飼育者にとっても日々の癒やしとなります。

本記事では、特に樹上性カエルに最適な観葉植物のリストから、購入後に必須となる徹底した安全化(無農薬化)の手順、そして生態に合わせた効果的な配置方法まで、専門的な知見に基づき網羅的に解説します。

この記事を読めば、初心者でも自信を持って、安全で美しいカエルテラリウムを構築するための知識が身につきます。

さらに、手軽に始めたい方向けのおすすめスターターセットも紹介します。

要点3行まとめ

  1. カエル飼育には、毒性がなく丈夫で湿度維持に貢献する観葉植物を選びましょう。
  2. 購入した植物は、農薬や害虫を除去するための「無農薬化プロトコル」を必ず実施してください。
  3. カエルの種類やケージサイズに合わせて植物を配置し、機能的かつおしゃれなテラリウムを目指しましょう。

目次

導入:カエルと観葉植物の共生関係

カエル飼育におけるテラリウム(ビバリウム)は、単なる趣味ではなく、カエルの健康と飼育者の満足度を高める重要な要素です。

しかし、市販の植物に潜む農薬リスクや枯れてしまう不安が、導入をためらう原因になっています。

本章では、観葉植物がカエルにもたらすメリットと潜在的なリスクを明確にし、その共生関係の基盤を築きます。

カエル飼育の醍醐味の一つは、「自然の一部を切り取ったかのようなテラリウム(ビバリウム)を作成すること」にあります。

あなたもきっと、「観葉植物を配置して、生きたアートのようなおしゃれな空間を創り出したい」と願っているのではないでしょうか?

この飼育者の願いは、実はカエルの生態的な要求とも密接に結びついているのですよ。

しかしその一方で、「市販の植物は農薬が心配」「すぐに枯らしてしまうのではないか」といった現実的な不安が、その一歩をためらわせる要因となっています。

ご安心ください!

この記事では、そうした悩みに寄り添い、科学的根拠と飼育経験に基づいた解決策を提示します。

まず、観葉植物がカエルにもたらす生物学的なメリットと、見過ごされがちなリスクを明確にします。

次に、カエルの種類(樹上性・地表性など)に応じて最適な植物をリストアップし、それぞれの特性を解説します。

そして最も重要な、購入した植物をケージに導入するための「安全化プロトコル」を詳述し、最後に、機能性とデザイン性を両立させたレイアウトのヒントを提供します。

【まとめ】

カエルと観葉植物の共生は、見た目の美しさだけでなく、カエルの健康維持にも繋がります。農薬や枯れるリスクといった不安は、正しい知識と手順で解消できるため、次の章で具体的なメリットと注意点を見ていきましょう。


カエル飼育で観葉植物を使うメリットと注意点

観葉植物の導入は、カエルの健康と福祉に直接貢献しますが、正しい知識がなければリスクにもなり得ます。

本章では、植物がもたらす恩恵と、特に注意すべき毒性や農薬の問題について深く掘り下げます。

観葉植物の導入は、単なる装飾以上の意味を持ちます。

それはカエルの健康と福祉に直接貢献する一方で、正しい知識がなければリスクにもなり得るのです。

ここでは、その光と影の両側面を深く掘り下げていきますね。

カエル飼育に観葉植物を入れるメリット

生きた植物は、カエルにとって多岐にわたる恩恵をもたらす、不可欠な環境要素です。

  • 隠れ家とストレス軽減:自然界において、カエルは捕食者から身を守るために植物の葉陰や根元に隠れます。

テラリウム内に観葉植物を配置することで、この自然な隠れ家(シェルター)を再現できます

特にアスプレニウムのようなシダ植物の茂みやポトスの垂れ下がった葉は、カエルに安心感を与え、ストレスを大幅に軽減します。

ストレスの少ない環境は、食欲増進や免疫力の維持にも繋がるのですよ。

  • 湿度保持:カエルの皮膚は非常に薄く、呼吸や水分吸収の役割を担うため、常に高い湿度を必要とします。

植物は葉から水分を蒸散させることで、ケージ内の湿度を安定的に高く保つ「自然の加湿器」として機能します

これにより、霧吹きだけに頼るよりも安定した微気候が生まれ、カエルの健康維持に貢献します。

  • 自然なレイアウトと行動誘発:立体的に配置された植物は、カエルの自然な行動を引き出すための重要な足場となります。

特にイエアメガエルのような樹上性のカエルにとって、ポトスのツルや流木に絡ませた植物は、登ったり降りたりするための絶好の運動スペースです

このような環境エンリッチメントは、カエルの心身の健康を促進し、飼育下での活動性を高めてくれます。

カエル飼育で注意すべき植物のリスク

美しい観葉植物が、時としてカエルにとって脅威となる可能性を理解しておくことは、責任ある飼育者の務めです。

  • サトイモ科の毒性:シュウ酸カルシウムの脅威:ポトス、モンステラ、スパティフィラム、クワズイモ(アロカシア)など、テラリウムで人気の植物の多くはサトイモ科に属します。

これらの植物の組織内には、「シュウ酸カルシウム」(CaC2​O4​)という成分が針状の結晶(ラフィド)として含まれているのです。

カエルがこれを誤食したり、傷ついた茎から出た汁に触れたりすると、この微細な針が口内や皮膚の粘膜を物理的に刺激し、激しい痛みや炎症、腫れを引き起こす可能性があります。

多くの飼育者は「カエルは植物を食べないから大丈夫」と考えがちですが、リスクはそれだけではありません。

獣医学的研究では、オタマジャクシの段階でシュウ酸を多く含む餌(ホウレンソウ)を与えられたカエルが、変態後に致死的な腎不全(シュウ酸カルシウム腎症および尿細管壊死)を発症したことが報告されています。

これは、たとえ直接的な摂食がなくとも、環境内に存在するシュウ酸カルシウムへの慢性的な接触が、長期的には深刻な内臓疾患を引き起こす可能性を示唆しています。

この知見は、単なる接触刺激のリスクを超え、全身的な毒性の可能性を警告するものです。

  • 農薬や肥料の残留リスク:園芸店などで販売されている観葉植物は、病害虫を防ぐために農薬が、また成長を促進するために化学肥料が使用されているのが一般的です。

これらの化学物質は、両生類の極めて浸透性の高い皮膚を通して容易に体内に吸収され深刻な中毒症状を引き起こす可能性があります。

特にカエルは化学物質に対して非常に敏感であり、人間や他のペットには無害な微量な残留農薬でも、命に関わる危険性があることを忘れないでください。

【まとめ】

観葉植物はカエルのQOLを高める一方で、シュウ酸カルシウムの毒性や農薬残留といった見過ごせないリスクも存在します。これらのリスクを理解し、適切な対策を講じることが安全なテラリウム作りの第一歩です。


初心者におすすめの観葉植物リスト

ここでは、安全性を確保した上で、丈夫で管理がしやすく、カエル飼育の環境に機能的に貢献する定番の植物を紹介します。

特に初心者の方でも安心して導入できる種類に絞って解説します。

ここでは、安全性を確保した上で、丈夫で管理がしやすく、カエル飼育の環境に機能的に貢献する定番の植物を紹介しますね。

ポトスはなぜカエル飼育に定番なのか

ポトスがカエル飼育において絶大な人気を誇るのには、明確な理由があります。

まず、非常に丈夫で、日陰(耐陰性)や高湿度にも強いため、テラリウムの環境に完璧に適応します

また、ツル性の成長形態はレイアウトの自由度を格段に高め、背景に這わせたり、流木に絡ませたりすることで、樹上性カエルのための立体的な活動空間を容易に作り出すことができます。

しかし、前述の通りポトスはサトイモ科であり、シュウ酸カルシウムを含みます

この「ポトスのパラドックス」を理解することが重要です。

カエルが積極的に葉を食べることは稀なため、急性中毒のリスクは低いとされています。

ただし、長期的な安全性を考慮し、植物が傷ついて樹液が漏れ出さないか定期的に確認し、もし傷んだ部分があれば速やかに取り除くといった管理が推奨されます。

この計算されたリスク管理を前提とすれば、ポトスは依然として最も有用な選択肢の一つです。

テーブルヤシ・アスプレニウムなどの使い分け

植物の選択は、単なる好みではなく、カエルの生態に合わせた「機能的なデザイン」の一環として捉えるべきです。

  • テーブルヤシ:成長が緩やかで、硬くしっかりとした葉を持つため、小型から中型の樹上性カエルにとって安定した足場や休憩場所を提供します。

密な隠れ家というよりは、ケージ内に「木」のような構造的な支柱を作る役割を果たします。

  • アスプレニウム(オオタニワタリ):熱帯原産のシダ植物で、高湿度と日陰を好む性質がカエルテラリウムの環境と完全に一致します。

波打つように広がる葉は、地表性のカエルに最適なシェルターとなるほか、樹上性カエルにとっても安全な隠れ家となります。

こちらは「茂み」としての機能が強い植物です。

このように、カエルに「登ってほしい」のか、「隠れてほしい」のかによって、テーブルヤシとアスプレニウムを戦略的に使い分けることが、より機能的なレイアウトの鍵となります。

爬虫類・両生類ケージで避けたい植物

安全な飼育環境を維持するため、以下の植物は導入を避けるべきです。

  • 毒性が特に強いサトイモ科植物:ポトスが条件付きで許容されるのに対し、ディフェンバキアやクワズイモ(アロカシア)はシュウ酸カルシウムの含有量が多く、リスクが非常に高いため厳禁です。
  • その他の有毒植物:セイヨウキヅタ(アイビー)は重篤な消化器系中毒を、ゴムの木などのフィカス属は刺激性の強い乳液(ラテックス)を出すため避けるべきです。
  • 物理的に危険な植物:サボテンや多肉植物など、鋭いトゲを持つものはカエルの繊細な皮膚を傷つける恐れがあります。

また、高湿度に耐えられず腐敗しやすい植物は、ケージ内の衛生環境を悪化させるため不向きです。

【まとめ】

ポトスは定番ですが毒性理解が必要です。テーブルヤシは足場、アスプレニウムは隠れ家と役割を分けて選びましょう。特に毒性の強い植物や物理的に危険な植物は絶対に避けてください。


カエルの種類別おすすめ植物の選び方

飼育しているカエルの生態的地位(ニッチ)を理解し、それに合った植物を選ぶことが、成功への近道です。

本章では、樹上性、地表性、水辺環境のそれぞれに適した植物を紹介します。

飼育しているカエルの生態的地位(ニッチ)を理解し、それに合った植物を選ぶことが、成功への近道です。

「うちの子にはどんな植物が良いの?」と悩む前に、まずはカエルの種類とケージの環境を考えてみましょう!

樹上性カエル向けの観葉植物

イエアメガエル、ニホンアマガエル、アカメアマガエルといった樹上性種は、生活のほとんどを木や葉の上で過ごします

彼らのためには、登りやすく、体重を支えられる強度のある植物が必要です。

  • ポトス、フィロデンドロン:ケージ内を縦横無尽に這わせることで、立体的な移動ルートを確保できます。特に垂直空間を活用したい場合に最適です。
  • ガジュマル:太く複雑な幹は、それ自体が優れた登り木となり、レイアウトの核として機能します。独特な見た目もおしゃれさを演出します。
  • ブロメリア(アナナス類):流木や背景に直接着生させることができる植物。葉の根元に水を溜める性質があり、カエルの水分補給場所にもなります。湿度を好む樹上性カエルには特に喜ばれるでしょう。

地表性カエルに合う植物

ツノガエルやヒキガエルのような地表性種は、立体的な活動をほとんど行わず、地面に身を潜めて生活します

彼らにとっては、地表付近の湿度を保ち、身を隠せる低い植物が重要です。

  • アスプレニウムなどのシダ類:地表を覆うように密な葉を展開し、湿度が高く薄暗い隠れ家を作り出します。安心できる隠れ場所はストレス軽減に繋がります。
  • 苔類(ヒノキゴケ、コツボゴケなど):保水力に優れ、床材の表面を覆うことで湿度維持に大きく貢献します。見た目にも自然で、ビバリウムの雰囲気を高めます。
  • プミラ(フィカス・プミラ):地表や壁面を覆い尽くすように成長するツル植物で、緑のカーペットのような景観を作り出します。隠れ場所としても優秀です。

水辺環境に合う植物

アクアテラリウムやパルダリウムのように、水場と陸地が共存する環境では、根が常に濡れている状態に耐えられる植物が必要です。

  • スパティフィラム:湿地帯に自生するため、根が水に浸かった状態にも強い耐性を持ちます。ただし、これもサトイモ科であるため毒性には注意が必要です。高所への配置や誤食対策を徹底しましょう。
  • ドラセナ(サンデリアーナなど):水耕栽培でも育てられるほど水に強く、水辺の縁取りに適しています。見た目もスタイリッシュで、レイアウトのアクセントになります。
  • ウィローモス:本来は水草ですが、常に湿っていれば陸上でも育成可能。水中から陸上への移行部分を自然に繋ぐ役割を果たします。カエルの隠れ場所にもなります。
  • ワイヤープランツ:非常に丈夫で、湿った土壌を好むため、水際に植えるのに適しています。小さな葉が可愛らしく、レイアウトに彩りを添えます。

【まとめ】

カエルの種類(樹上性、地表性、水辺)によって適した植物は大きく異なります。樹上性には登り木となるポトスやガジュマル、地表性には隠れ家となるシダ類や苔類、水辺には水に強いスパティフィラムやドラセナを選び、それぞれが持つ機能を最大限に活かしたレイアウトを目指しましょう。


観葉植物を安全に導入する手順

購入した植物をテラリウムに導入するプロセスは、単なる「洗浄」ではなく、生態系全体の安全を確保するための「生物学的検疫プロトコル」として捉えるべきです。

この手順を省略することは、ケージ全体の崩壊に繋がりかねません。

「お店で見た植物が可愛くて、すぐにでもケージに入れたい!」

その気持ち、よくわかります。

ですが、ちょっと待ってくださいね!

購入した植物をテラリウムに導入するプロセスは、単なる「洗浄」ではありません。

それは、生態系全体の安全を確保するための「生物学的検疫プロトコル」として捉えるべきなのです。

この手順を省略することは、ケージ全体の崩壊に繋がりかねませんから、絶対に手を抜かないでくださいね。

無農薬化プロトコル(購入後の処理方法)

このプロトコルは、化学的リスク(農薬、肥料)と生物学的リスク(害虫、病原菌)の両方を除去するために設計されています。

すべての植物に対して、例外なく実施してください。

  1. 物理的洗浄:
    • 植物をポットから丁寧に取り出し、元の土をすべて廃棄します(再利用は絶対に避けてください)。
    • 根や葉に付着した土、目に見える害虫、化学物質を、ぬるま湯の流水で優しく、しかし徹底的に洗い流します。葉の裏側や茎の付け根など、特に念入りに洗浄してください。
  2. 殺菌・消毒:
    • 植物全体を希釈した消毒液に浸します。これにより、目に見えない害虫の卵や病原菌を殺菌します。
    • 「え、漂白剤なんて大丈夫なの?」と不安になりますよね。大丈夫です!この後のすすぎと中和を徹底すれば、カエルに害はありません。
  3. 徹底的なすすぎと中和:
    • 消毒後は、消毒液の成分が完全に除去されるまで、新鮮な流水で植物を念入りにすすぎます。
    • その後、カルキ抜きをした清潔な水15~30分ほど浸し、残留物質を中和させます
    • 「もうこれで終わり?」いえいえ、まだ油断は禁物です。
  4. 隔離(検疫):
    • 清浄化された植物を、カエル用の安全な床材を入れた別の清潔な容器に植え付けます。
    • この容器を、既存の飼育ケージから物理的に離れた場所で、最低でも4~6週間管理します
    • この期間中、洗浄を生き延びた害虫や病気の兆候が現れないか、毎日注意深く観察します。
    • 「そんなに長く待つの?」と思われるかもしれませんが、この隔離期間が、あなたのカエルを守るための最後の砦となるのですよ!

以下のチェックリストは、この重要なプロセスを確実に実行するためのものです。

スクロールできます
ステップ手順必要なもの時間注意点
1. 物理的洗浄ポットから出し、元の土を全て廃棄。根と葉を流水で徹底的に洗浄。流水、柔らかいブラシ5-10分根を傷つけないよう優しく行う。
2. 殺菌・消毒希釈した漂白剤または過酸化水素水に植物全体を浸す。バケツ、漂白剤/過酸化水素水2-5分(漂白剤) / 15分(過酸化水素水)希釈率を厳守する。
3. すすぎと中和流水でよくすすぎ、カルキ抜きした水に浸して中和。バケツ、カルキ抜き剤15-30分化学物質が残留しないように徹底する。
4. 隔離(検疫)清潔な容器と床材で、隔離された場所で管理・観察。別の容器、安全な床材、照明4-6週間害虫や病気の兆候がないか毎日確認する。

ケージ内の置き方と固定方法

安全化が完了した植物は、カエルの生態を考慮して配置します。

  • メンテナンス性を重視するなら、小さな鉢に植えたままケージに入れ、周囲を床材で隠す方法が便利です。これにより、植物の交換や手入れが容易になります。
  • ツル性の植物は、テグスや水槽用の接着剤で流木や背景材に固定します。カエルが活発に動き回っても植物が倒れたりしないよう、しっかりと固定しましょう。
  • 植物が通気口を塞いだり、保温ランプに近すぎて葉が焼けたりしないよう、配置には十分な注意が必要です。

カエルが植物を食べる場合の対処法

ほとんどのカエルは植物を食べませんが、万が一そのような行動が見られた場合は、ストレスや環境への不満が原因である可能性があります。

  • まず、食べた植物を特定し、有毒植物リストにある場合は速やかにエキゾチックアニマル専門の獣医師に相談してください。
  • 該当の植物をケージから取り除き、より適切な隠れ家を追加するなど、環境を見直す必要があります。

【まとめ】

観葉植物の導入は「生物学的検疫プロトコル」として厳格に行い、特に無農薬化プロトコル(物理洗浄、殺菌消毒、すすぎ中和、隔離)を徹底することが重要です。ケージ内の配置はカエルの生態とメンテナンス性を考慮し、植物を食べる場合は環境を見直しましょう。


おしゃれに見せるカエルテラリウムの植物配置

機能性と安全性を確保した上で、次は視覚的な魅力を高めるデザインの段階です。

本章では、カエルにとって快適でありながら、飼育者にとっても癒やしとなるような、おしゃれなテラリウムを作るための植物配置のヒントを提供します。

機能性と安全性を確保した上で、次は視覚的な魅力を高めるデザインの段階です。

あなたも「せっかくならおしゃれなテラリウムにしたい!」と思っているはずですよね。

カエルにとって快適でありながら、飼育者にとっても癒やしとなるような、おしゃれなテラリウムを作るための植物配置のヒントをお伝えします。

背景・登り木としての植物配置

  • ポトスやプミラのようなツル植物を、コルクや発泡スチロールで作成したバックボードに這わせることで、ケージの壁面を「生きた壁」に変えることができます。これにより、自然な奥行きと立体感が生まれます。
  • ガジュマルのような幹のしっかりした植物を中央に配置すると、レイアウトの力強い焦点となります。まるで森の木を一本切り取ってきたかのような存在感で、樹上性カエルの良い登り木にもなります。

湿度維持と隠れ家のバランス

  • シダ類や苔類など、湿気を好む植物をケージの低い位置や日陰になる部分に密に配置することで、全体の湿度を安定させ、自然な林床の雰囲気を醸し出します。これは地表性カエルの隠れ家としても最適です。
  • 植物を奥に高いもの、手前に低いものを配置する「レイヤリング」という手法を用いると、視覚的な奥行きが生まれ、カエルにとっても多様な隠れ家が提供されます。これにより、ケージ全体が単調にならず、豊かな表情を見せてくれます。

照明やミストと合わせた演出

  • 照明の当て方を工夫し、特定の葉の質感を際立たせたり、意図的に影を作ったりすることで、自然光が差し込む森の中のような情景を演出できます。スポットライトで植物の一部を照らすだけでも、ぐっと雰囲気が変わります。
  • 自動ミストシステムは、湿度維持だけでなく、葉に水滴が輝く様を演出し、「熱帯雨林の朝」のような雰囲気を生み出します。仕事から帰ってきた時に、キラキラと輝く葉とカエルの姿を見たら、きっと疲れも吹き飛びますよね。

【まとめ】

おしゃれなテラリウム作りは、背景植物や登り木で立体感を出し、レイヤリングで奥行きを演出することが鍵です。照明やミストシステムを活用すれば、さらに雰囲気のある空間を作り出し、カエルとあなたの両方に癒やしをもたらす理想の環境が実現できます。


Q&A:カエル 飼育 観葉植物 おすすめ

カエル飼育で観葉植物を導入する際によくある疑問にお答えします。

安全な植物選びから日常のメンテナンスまで、具体的な質問と専門家からのアドバイスであなたの不安を解消します。

カエル飼育で観葉植物を導入する際、やっぱり色々な疑問が出てきますよね。

「これって大丈夫なの?」と感じる前に、ここでよくある質問とその答えを確認しておきましょう。

カエル飼育で、これだけは絶対に入れてはいけない植物ってありますか?

「はい、『毒性が特に強いディフェンバキアやクワズイモ(アロカシア)、セイヨウキヅタ(アイビー)』は絶対に使用しないでください。

基本的な原則として、『信頼できる情報源で安全性を確認できない植物は、決して使用しない』という姿勢が非常に重要です。

迷った場合は、導入を見送るのが最も賢明な判断ですよ。」

100均で買った植物でも使えますか?なんだか不安で…

「はい、使用可能です

植物の購入元は問題ではありません。

重要なのは、高価な専門店で購入したものであっても、100円ショップのものであっても、すべての植物に対して前述の『無農薬化プロトコル』を例外なく、厳格に実施することです。

どちらの植物も農薬や害虫のリスクを等しく持っていると考えるべきですから、安心してくださいね。」

正直、観葉植物って必須なんですか?手間がかかりそうで…

「最低限の生存環境という意味では『必須』ではないかもしれません。

しかし、カエルが健康で幸福に『生き生きと暮らす』ためには、現代の動物福祉に基づいた飼育において『不可欠』な要素と言えます。

生きた植物がもたらすストレス軽減、湿度維持、行動誘発といった生物学的な機能は、残念ながら人工物では完全に再現できません。

手間はかかりますが、それに見合うだけの恩恵がカエルにもあなたにもあるはずです。」

【まとめ】

絶対避けるべき植物は毒性の強い種類です。100均植物も安全化プロトコルを徹底すれば使用可能です。観葉植物は必須ではないものの、カエルのQOL向上のためには不可欠な要素と言えるでしょう。


まとめ:カエル飼育におすすめの観葉植物

【導入要約】本記事で解説した要点を再確認しましょう。

安全で美しいカエルテラリウムを構築するための最終的なステップです。

初心者の方でも、このまとめを参考に自信を持って飼育を始められるはずです。

本記事で解説した要点を再確認しましょう。

安全で美しいカエルテラリウムを構築するための最終的なステップです。

  • 初心者の選択:まずはポトス(毒性を理解した上で)、テーブルヤシ、アスプレニウムといった、安全で丈夫な定番種から始めるのがおすすめです。これらの植物は比較的管理がしやすく、カエル飼育環境に順応しやすい特徴があります。
  • 安全化の徹底:購入した植物は、その出所に関わらず、必ず本記事で紹介した「無農薬化プロトコル」を実施してください。これが安全なテラリウムの基盤であり、カエルの健康を守る上で最も重要なプロセスです。
  • 生態に合わせた配置:飼育するカエルが樹上性か地表性かを考慮し、その生態に合った機能を持つ植物を選び、配置することが重要です。これにより、カエルはより自然に近い環境でストレスなく生活できます。

これらのステップは、一見すると複雑に感じるかもしれません。

しかし、一度手順を確立すれば、安全で美しいテラリウムを維持することは決して難しくありません。

もし、最初のステップで迷いや不安を感じる場合は、専門家が選んだ安全な植物と、育成に必要なライトやミストシステムがセットになった「スターターキット」から始めるのが最も確実で安心な方法です。

これにより、推測や失敗を避け、最初から成功体験を積むことができます。

「どんな植物が良いか選ぶのが面倒…」「必要な機材がわからない」そんなあなたの悩みを解決し、すぐに素敵なテラリウム生活を始めることができるはずです。

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参考文献

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この記事を書いた人

こんにちは、ララです。このブログでは、観葉植物の育て方や選び方、インテリアへの取り入れ方など、日々の暮らしを豊かにする情報をお届けします。一緒に緑あふれる生活を楽しみましょう!

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